断熱編
「家が完成すると隠れてしまう匠のこだわり」に載せようと思う写真がたくさんあるのですが、家造りの中のほんの瞬間しか目に触れない部材の写真が撮れましたので今回は先にこちらの説明です。
どこの部分かお分かりになるでしょうか?(お施主様はすぐ分かると思います)
ここは、2階の天井部分が屋根の勾配で小屋裏空間が狭くなってくる場所です。
隠れてしまうこだわりは…
勾配の最下部では2階天井と屋根の間の空間が広く取れなくなり、屋根下地と断熱材(高性能グラスウール24k相当140mmです)が接してまいます。
一般的にはそのまま施工してしまいがちな部分なのですが、そのままだと小屋裏の空気がきれいに逃げずに、温度差による結露が発生する可能性が高くなります。
そこで、垂木(たるき…屋根の勾配に沿って流し屋根を支える柱)の間に見えるグレー色の通気材を取り付け、充分に小屋裏の空間が取れるところまで空気の道を作ってから断熱材を充填します。
ひと手間余分にかかるのですが、基本に忠実に施工している箇所の見本です。
本来これは特別なことではなく、人が幸せに暮らす家を2×6(4)の教科書どうりに造ると、こうして手間をかけ見えなくなってしまう場所がたくさんあるというお話です。
…でも、カナディアンホームの工期は抜群に短いのです。